英語勉強日記

英語勉強日記

気になった英語について綴るブログ。洋画・海外ドラマ、英字新聞など。

世界のトップエリート達の英語勉強法「世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法」【書評】

「世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法」という本が、英語を学習するうえで役に立つと思ったので紹介しておきます。

 

同タイトルの「世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法」が2014年に出版されました(カバーの色が茶色)が、今回紹介するのは2016年に出版されたもの(カバーの色が青色)です。

 

 

 

本の内容

この本は、元イェール大学助教授で現英語塾の塾長である日本人著者が、

 

「世界のエリートが集まるイェール大学で日本人だけ英語のレベルが低い理由」

「非ネイティブのエリート達が実際にやっている英語勉強法」

「イェール大学で行う最も効率的な英語勉強法」

「日本人がやるべき英語勉強法」

 

について主に語っています。

 

コンテンツ

1.世界の非ネイティブエリートは英語をどう学んでいるのか?

2.世界の非ネイティブエリートがやっている発音習得法

3.世界の非ネイティブエリートがやっている単語習得法

4.世界の非ネイティブエリートがやっている文法習得法

5.世界の非ネイティブエリートがやっている最強の英語勉強法

6.世界の非ネイティブエリートは英語を「勉強」しない

 

 

著者である斉藤淳さんは元イェール大学助教授で、元衆議院議員であり、現在は英語塾を経営されています。

読んだ印象では、やりたいことをとことんやりきる!という方なんだろうなと思いました。

この本が出版された理由

それはイェール大学の助教授時代に、

”世界のエリートたちが集まる中で、日本人だけが英語のレベルが低いという事に危機感を覚えたため”

なのだそうです。

 

もちろんこの”日本人たち”というのもイェール大学に留学しているので、エリート中のエリートなのですが、そんな彼らでも英語が他の留学生よりも劣っているという事実にビックリです。

日本人の英語不得意は筋金入りですね・・・。

 

一番言いたいこと

著者である斉藤淳さんがこの本で言いたいことは、

「日本人よもっと英語ガンバレ!」

「日本人もっと危機感持てよ!」

という事だと思います。

 

そして「正しい勉強法があることを知ってほしい!」という事だと思いました。

正しい勉強法で勉強すれば、日本人の英語のレベルが低いなんて言われることはなくなるのでしょう。

本の中で紹介されていますが、実際にイェール大学で中国語を1年間専攻していた日本人留学生は、1年で中国映画の内容が7割ほど理解できるようになったそうです。

つまり正しい勉強法で語学を勉強したらたった1年でそれだけ成長するということです!

 

そしてこの本には、そのイェール大学での英語教育の取り組みを、著者の考えと共に紹介されているので、ぜひこの勉強法を真似したいですね。

 

この本が面白いと思った箇所

イェール大学の元助教授というこの人独特の視点から

 

「日本人と他国の留学生との違い」

「イェール大学での留学生向けの英語学習法」

「海外に出たいならまず何を勉強すべきか」

「非ネイティブエリートがやっている勉強法(発音・単語・文法)」

 

などを語っているのがこの本の良い所だと思います。

 

母国語ではない英語を習得している海外のエリートたちが実際にやっている勉強法が書かれているのが一番大きなポイントだと思います。

みんな知りたいのはココですよね!

 

”日本人は中学・高校と英語をずっと勉強するがなぜ英語が不得意なのか?”という疑問にも答えていて、

「日本の英語教育は古い!」

「最も効率的な英語学習法はすでに確立されている!」

「日本人が不得意なのは正しい学習法を知らないからだ!」

とバッサリ言ってます。

 

たしかに、他国の留学生と比較して、非ネイティブであるという前提は変わらないのに、日本人だけ英語のレベルが低いままというのは、どこかに問題があるとしか思えませんよね。

その「どこか」というのは、日本人全体に共通する、”日本での英語教育”だというのも納得できます。

 

そう考えると、正しい英語勉強法で学ぶことで日本人もついに英語を習得する事ができるのかと希望がわきますね。

 

著者自身がイェール大学に留学し物凄い努力をして助教授にまでなっているので、やはり説得力が違います。

 

 

 

良かったと思う点

これから海外に行く、または留学しようと思っている人にはまさにピッタリの良書だと思います。

またイェール大学の英語教育への取り組みも紹介されていて、すごい!と素直に感じました。

日本ではムリそうな厚いサポートで留学生を支援していて、もし留学できるならイェール大学に留学したい!と思いました。

娘が留学したいと言ったらイェール大学を推しますね。それぐらいサポートがすごい!

 

この本ではスピーキングを一番推しているので、スピーキングの練習をしたい方にはものすごく良い本だと思います。

発音の重要性、発音の矯正方法やシャドーイングの効果的なやり方など詳しく記載されているので、自分で練習する人にはすごく参考になりますね。

 

また、著者がおすすめする参考書が多く載せられているのが良いと思います。

こういう勉強をしたいならコレ!といった感じで紹介されているので、とても参考になります。

 

英語を教わる先生はネイティブスピーカーでない方がいい理由、語学を覚えるには「状況」が最適である理由など参考になることが多いです。

読むと「なるほどな」と納得する理由が書かれているので語学学習を論理的に考えたい方にも良いと思います。

 

 

悪かったと思う点

私は「英語ができる人の語学学習法」系の本や記事などをけっこう読む方なのですが、他の本や記事にも書かれているような内容も多かったかな~という印象です。

もちろんこの本独自の勉強法・考え方も書かれているのですが(発音矯正法やイェール大学の語学授業から考えた語学学習法など)、語学学習法の本を複数読まれている方なら、「あれ?この考え方どっかで見たぞ」と思う箇所があるかもしれません。

 

この本では勉強法として発音・シャドーイング・スピーキングを推しているので、それ以外の勉強法を知りたい方には物足りないかなと思います。

考え方は参考になりましたが。

 

印象に残った点

英語学習者は語学マゾ?

「日本の英語学習者は英語を学ぶことに意義を感じ、”苦行”ともいえる英語学習を続けているので、語学マゾだ!」

というのが著者の主張です。

 

たしかに思い当たる節はありますね。

薄々そうなんじゃないかと思っていました(笑)

 

TOEICの勉強をしていた時は特に「苦行か!」と思いましたね。

文法などを集中的に勉強する必要があったので、”自分が好きなことを英語で勉強する”といった方法が取れなかったのも原因です。

 

 

この本では”楽しみながら勉強すること”と、”英語ができるようになってきたらそれを使って自分の世界を広げていくこと”を推奨しています。

つまり、”英語をひたすら勉強するのではなく、学んだ英語を使って自分の興味のあることをしていこう!”ということです。

 

英語バカにはなるな

はい、私の事ですね(笑)

英語だけを勉強するのではなく、英語で何かを勉強することを勧めています。

 

英語だけできても意味がないですからね。

英語+αができるようになれ、ということです。

 

英語バカでも、このようにブログを書いて自分の知識を発信することができるので英語だけを勉強した経験もムダではないと思いますが、これだけで仕事を得ようとするのはなかなか難しいです。

翻訳の仕事を受けてみたりはしていますが。

 

これ!と決めたら500回繰り返す

”リスニングの勉強をする際に、新しいものをどんどん聞いていくのもいいが、これ!と決めたものは500回繰り返し聞け!”と書いています。

つまり、ただ漫然と繰り返し聞くのではなく、完全にモノマネできるレベルまで聞き込んで完コピしろ、ということです。

 

500回と聞くと「どんだけ繰り返すのよ?」と思ってしまいますが、”キャスターなり俳優なりが言ったことをモノマネできるレベルにまでもっていく”と考えればたしかに有用なのかなと思います。

「学ぶことは真似ること」とも言いますし、発音やイントネーション、息継ぎなどを完コピできるようになれば、スピーキングは格段に向上するでしょうね。

それだけ繰り返せばその文章やパラグラフは覚えちゃいますしね。

 

アウトプットを増やせ

よく言われていることですが、日本人はインプット(学んだこと)に対してアウトプット(学んだことを使って発信すること)が少ないです。

 

この本を読んでいて、”アウトプットを増やすことで、インプットの効率が上がる”と言いたいんだなと思いました。

 

たとえば、ライティングの練習をよくしている人はしていない人よりもリーディングで学ぶことは多いです。

文章を書くからこそ、読む際にどういう文章の構成でどういう言い回しや表現を使うのか、また文章全体の流れなど、目に付くことが増えてきます。

 

これは日本語でも言えることです。

文章を書く人なら、読む際に「この表現使える!」「こういう流れでいくのか」など自分の文章に活かそうと思いますよね?

 

これはライティングに限った話ではなく、スピーキングにも同じことが言えます。

 

まとめ

イェール大学の元助教授という肩書と、タイトル「世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法」に惹かれて購入しましたが、これは絶対買いですね!

参考になった点はいくつもあったので、今後も読み返しつつ勉強を続けていくと思います。

 

とくにこれから英語が必要になるという方は絶対読んでおくべきです。

絶対に読んで損はない一冊です!